無地の汚れ

雉も鳴かずば撃たれまい。

ガラルビギニング瞬間300位台構築

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いえーい…?

 

今回は初の剣盾公式大会「ガラルビギニング」の構築紹介ですが、まず最初にお詫び。

 

瞬間300位台という名目なのにその瞬間のスクショがないです(は???)

 

厳密に言うとそのスクショを保存していたSDカードを紛失したという話なのですが、弁明を重ねるほど信憑性が薄れるのでまあ参考記録ということにしておいてください…。

 

ちなみに勝率は7割強。最高レートは1705でした。調子に乗って連戦してめっちゃ落とした結果が一枚目の画像、つまり最終順位ですね。アホかと。

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こんな感じのPTで潜っていましたが、これは大会終了後に大会中の反省を踏まえて一部技構成や個体そのものを変えたものとなっています。大会終了後に色ロトムが出たのでそいつに差し替えました。努力値振りとかは大会中のものと同一なので使ってみてね。以下解説。

・構築理念

ガラルビギニングはキョダイマックスポケモンが使える大会ではあるが「元のダイマックス技より強いと思えるキョダイマックス技が使える」めぼしいポケモンラプラス程度しか見当たらず、今回はキョダイマックスを採用せず、ランクバトルで使い慣れている構築に近いもので参加することを決めた。

 

現環境ではとりあえずドラパルト、ミミッキュバンギラス、そしてダイジェットを覚える飛行タイプのポケモンが強力で、対策必須であるということを念頭に構築開始。

 

使える技範囲やダイマックス技にした時のバフ、特性が環境にいる上記のポケモンにタイプ相性上強く、襷やばけのかわを貫通する技も持ちスイープ性能の高いスカーフマンムーに早いうちにDM(ダイマックス)を切り、AやB、Dにバフをかけてから突如として加速し奇襲をかける「積みスカーフマンムー」という戦術を軸に据えた。

 

そのマンムーが勝てない「DMをベースにしたタイプ相性すら超越するゴリ押しエース」を無力化、あるいは受けきることができる耐性を持つポケモンで周りを固め、スカーフマンムーをDMを切らずに運用したい時のために、特殊アタッカーのDMエースとしてトゲキッスを採用。

 

あとはおまもりにミミッキュを入れて完成。

・個体解説

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ボルトチェンジハイドロポンプ/トリック/おにび

HB厚めの水ロトム(スクショではDMレベル0ですがレンタルパーティはしっかり上げてありますので安心してください)(こいつで一度もDM切らなかったから気付かなかった)(クッション)

 

環境にあまりにも多い先発ダイジェッター(注・ダイジェットでSを上げてぶち抜いてくるエース)と当たり屋(注・DMして耐久を上げ無理矢理弱点保険を適応させる犯罪者)の対策を考えた結果至った、自慢の耐久調整水ロトム。大会中愛用していたご褒美か、大会終了後に色違いが孵化した。

 

オーロンゲでもいいのでは?という疑問もあるとは思うが、個人的に耐久の高いロトムでの後攻ボルトチェンジというギミックが非常に好きで、何が何でも地面や蓄電以外の相手に対して有利対面を作りたいという感情が爆発した結果生まれた、必ず下からボルトチェンジできる悪魔の洗濯機である。

 

主に先発に起用し、弱点保険を持っていそうな顔のバンギラスやドラパルト、トゲキッスギャラドス等に対してこうこうのしっぽを押し付け無力化するのが仕事。オーロンゲとは違いその性質上必ず相手の攻撃を耐える必要がある為、ダイジェッターや保険詐欺師達の役割破壊技を耐えられるまでHBに厚めに振った。具体的に言うと陽気ASギャラドスのダイソウゲンを確定耐えする。逆に本来相性の上で有利なリザードンには絶対に勝てない。おとなしく後ろのナットレイと交換を繰り返しDMターンを枯らそう。

 

ダイジェッターの大半にタイプが有利なため1ターン無駄にDMターンを使わせることができたり、またエースであるトゲキッスマンムーが呼びやすいダイスチル等の鋼技にそこそこ強いのが偉かった。ただし、鋼技を持っているナットレイドリュウズはもう一方の一致技で洗濯機をグシャグシャの廃品にしてくるので、相手が受け出してきたドリュウズにしっぽを押し付けることができた時以外はトゲキッスに即バックだった。

 

ちなみにSに4だけ振ってあるので、詰めの段階までの攻防で誰かにしっぽを押し付けていれば無振りヒートロトムを上から殴れる。

 

後攻ボルトチェンジ固執した結果、互いに消耗しきった詰めの段階でまだこうこうのしっぽを持っており、一旦トリックしないと本来抜けるはずの相手を抜けないという事態も起こったりしたが、やはりこうこうのしっぽトリックはオーロンゲの印象が強いらしく、環境に良く刺さるメタだったと思う。実際ダイジェッターや詐欺師に対してはイージーウィンを量産していた。

 

あと何気にパーティ全体で重いパルシェンに対して

相手パル からをやぶるでDダウン

ロトム トリックで襷を奪いながらしっぽを押し付ける

ロトム ボルトチェンジでワンパン撃破

という動きを見せたり、ブレードフォルムになったギルガルドを下から倒す、ブラッキーのあくびループをボルトチェンジで有耶無耶にする、ウオノラゴンやパッチラゴンにしっぽトリックし鬼火を入れて完全に機能停止させる等、水・電気という優秀な複合タイプによるこうこうのしっぽトリックだからこその強みというものを感じた自慢の相棒枠と言える。

 

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マジカルシャインエアスラッシュ/げんしのちから/だいもんじ

由緒正しきCSトゲキッス。邪悪なるDMエース。6割の運勝ちを引き寄せる正真正銘の悪魔。

 

悪巧み型も考えたがそれこそ壁オーロンゲでやれという向きもあるし、そもそもダイジェットを積むからにはできれば1ターンの無駄もなく対面性能を上げたい(交換したくない)、一撃必殺や急所を考慮すると試合展開は早い方が良いという気持ちもあり、積んだポケモンの引き際に関するプレイングが甘い自覚もあったので技範囲を広げて居座り、処理能力を上げる方に寄せた。

 

大会中は(見た感じトゲキッスに埋もれている)エースであるスカーフマンムーでの〆を意識して、相手のBを下降させるダイホロウ、つまりシャドーボールを搭載していたが、ダイホロウを撃ちたいドラパルトにはダイフェアリーで十分だし、そもそも「ダイホロウで倒す」のではなく「後ろのマンムーを通す」ことを考えなければいけないということは状況としては大体ミミッキュのばけのかわを剥げていないとかそんな感じなので不要な技だったと判断した。

 

ロトムに対して等倍で入る技くらいの認識でしか運用しないのであれば、襷パルシェンや相手のダイジェッターの処理速度も上がるダイロック(げんしのちから)の方が良いなという結論に至り、現在はシャドーボールを切ってげんしのちからを採用している。たまに素撃ちして†ポケモンを分からせる†ことになる。実質ダイナックルスチルアシッドアースジェット。…アースジェット?

 

ステルスロックやその他のスリップダメージで削れていなければドリュウズのダイスチルや五里霧ヒヒダルマのつららおとしを耐えるくらいの耐久力があり、それありきで相手の攻撃を耐える→弱点保険発動→ダイジェットで上をとる→ダイバーンで処理の流れが非常に多かった。が、それを嫌ってかこうそくスピンで常に上をとってくるドリュウズや、がんせきふうじを連打し起点になるのを防ぐチョッキドリュウズ等もいたので一概に正解やセオリーと言える流れは上に行けば行くほど無くなっていくのかもしれない。

 

DM中にダイバーンを撃つ余裕がなくて晴れを起動出来ず、結果DM終了後の火力が足りず鋼タイプを焼けませんでした、となるのが嫌だったのでかえんほうしゃではなく殺意のだいもんじ採用。結構な数のアーマーガアとナットレイを焼き払ったが、一度も外さなかった上に受けに来た交換先をよく火傷させていたので本当の悪魔だと思う。

 

メインウエポンのマジカルシャインエアスラッシュの説明はするまでもないので割愛。

 

0を1にすることはできずとも30%の勝ち筋を60%にすることはできる。悪魔に魂を売れば。

 

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じしん/アイアンヘッドつららばり/ばかぢから

一応エース、ASスカーフマンムー。チョッキの感覚で特殊を受けて死にがち。

 

DMを切ると技の追加効果はD上昇/B上昇/霰発生/A上昇となるので、対面や後続を考慮しつつ必要なバフを積みながら殴りかかり、DMが切れると突如として高速化して殴りかかる戦車の様なポケモン。元よりそこそこ高い耐久を特性やDMでカバーしている上に一致DM技がさらに特殊耐久に拍車をかける為、DM時の打ち合いのみならずDM終了後の掃討能力も高かった。

 

スカーフでばかぢからに固定されてしまったり半減で受けられてから引きたい時も多々あったが、前述の後攻ボルトチェンジロトムをクッションにして拘り解除を行っていたため特に不自由さは感じなかった。

 

襷ドラパルトを上からのつららばり3発以上、もしくは下からのダイアイスと霰ダメージ込みでワンパンできたり、弱点保険を剥奪されたバンギラスを上からばかぢからで叩き潰したりと、水ロトムやDMトゲキッスが場を荒らし相手の戦術を崩壊させることで、環境を占めるポケモンのほとんどに対して上から強く出ることが出来た。

 

が、やはり火ロトムに対する有効打がなく厳しいという面はあり、ふゆうや飛行タイプの受け出しで透かされがちなじしんをストーンエッジに変えようかどうか未だに悩んでいる。ここは諸説。

 

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パワーウィップ/ジャイロボール/やどりぎのタネ/のろい

テンプレHBナットレイ

 

剣盾環境において「ナットレイではミミッキュのダイホロウを受けきれなくなった(オンオオ)」という話がちょくちょく上がるが、そもそももっと有用なDMエースがいる以上、相手がミミッキュにDMを切るほど追い詰められているならもう大体勝てるだろうという気持ちでB特化にした。
 

当然ながら草弱点を持つ水ロトムと相性補完ができており、かたやぶり地震で洗濯機をスクラップにしようとしてくるドリュウズに対し、安定した物理耐久で受け出しが可能。交代で出てくるドラパルトやバンギラスやどりぎのタネを入れ、水ロトムに交換して炎技を受け、対面のエース、あるいは交換で出てきたドリュウズをトリックで機能停止させるというのはナットレイを選出した場合の王道パターン。つのドリルを怯えながらのサイクルにはなるが。

 

特にナットレイは非常に鈍足であることから基本的に相手の上をとることが出来ないポケモンだが、こうこうのしっぽを押し付けることで相手より早く上からのろいを積み続けるという蛮行が可能で、物理の炎技に頼っている相手はナットレイを突破できないということもしばしば。こうこうのしっぽを押し付けられたポケモンの捨て所を理解していない相手の場合、ナットレイで積んで上からジャイロボールを押しているだけでイージーウィンもあった。のろいによってSが下がっているのに先制で大火力を押し付けられるのは非常に強力だった。今後も似たようなギミックパーティを組む時は一考したい。

 

逆に特殊炎技を使うリザードン、ドラパルト、バンギラストゲキッス、マジカルフレイムを覚えるフェアリー等、いかにもお前を焼き殺すという顔をしているポケモンがいる場合は水ロトムとキレイにサイクルさせる必要があった。消耗した相手はトゲキッスで詰められることが多いのであまり不安な立ち回りではなかった。

 

はたきおとすはサイクルの最中に相手のこうこうのしっぽを落としてゲームを落とすことに直結するので不採用。

 

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あくのはどう/ラスターカノン/みがわり/わるだくみ

剣盾で流行しだしたHSサザンドラ。いわゆる陰キャサイクル破壊型。唯一のNNつきかつダークボール(他のポケモンはポリシーでハイパーボール縛り)個体だが、サザンドラの特徴である「有利不利が極端で、弱い者いじめが得意とすら評されることがある」点から、パワハラ上司こと鬼舞辻無惨の名前を拝借。部下である下弦を殲滅するが如くサニーゴドヒドイデを破壊していった。

 

エースであるマンムートゲキッスが積み技を持たず、受けサイクルに対してDMやアイテムの直線的過ぎる補正では対処しきれないことがあるため、受けサイクルやあくびサイクルに対する回答としてみがわりサザンドラを採用。

 

ミミッキュやドラパルトといったメジャーなゴーストタイプには対面では勝てないが、みがわりを残した状態というのが非常に強力で、特にミミッキュより2だけ速いことが幸いしたシーンは多い。

 

本来不利なフェアリータイプを相手取る時も、相手が交換で出てくることを読めばみがわりからラスターカノン2発程度で対処可能だったのが偉い。技範囲を優先して挑発を切っている為、めいそうしてくる奴だった場合は素直にバック。

 

何気に98というSが剣盾環境では足の速い方で、ダイジェッターではないDMポケモンをみがわりでいなすことができるという点も600族ならではの器用さだったと言える(別にサザンでなくてもできる)

 

あとどう考えてもみがわりサザンドラを突破するためだけにいるようなニンフィアが見えている場合は、相手が受けサイクルでも選出しないという勇気が必要だった。

 

トゲキッス白い悪魔と揶揄する向きもあるが、サザンドラはまさに鬼というか、特殊耐久と再生回復で耐えしのぐ駒でさえ怯み殺すことがあるまさかの伏兵である。怯みに殺されることは大災に遭ったのと同じだと思え。

 

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シャドークロー/じゃれつく/かげうち/つるぎのまい

AS陽気ミミッキュ。テンプレ。おまもり。選出率一割切り。構築の歪み。悪魔や鬼を上回る本物の忌子。産まれてきたことが消えない罪。アマゾン。

 

ランクバトルでなんとなく採用していた結果ミミッキュ対策に出てくるポケモンを狩る戦い方ばかり体得。使う使わないはともかく構築から抜けると相手の選出が歪んでしまい、構築全体の使用感が崩れるという懸念がある為入れっぱなしにしていた。

 

よく言うと選出誘導、悪く言うと置物である。

 

どうせ構築に鎮座させるならでんじはやおにび、挑発等を仕込んでギミックパーティに対策すべきだったと反省している。

 

・基本選出

・ダイジェッターや保険詐欺師がいる相手には水ロトムトゲキッスマンムー

・低速気味の受けサイクルにはサザンドラ+水ロトムナットレイ

・分からん殺ししてきそうな相手にはサザン投げとけ

・ギミック構築は上から怯み殺せ

以上。

 

・完走した感想

今回の大会は初回ということもあり変なギミック構築はないだろうと対策を切り、環境に対するメタに終始したが、正直キョダイマックスラプラスも水ロトムナットレイで雑に突破できてしまったのでこれで正解だったような気もする。

 

強いて言うなら火力や耐久の明確な調整先をほとんど想定していないこと(ダメージ計算を載せていないことがその証左だ)やダメージ計算の感覚がまだつかめていなかったり、覚える技から調べなければならないといった状態が頻発して、読みに必要な時間を消費してしまったことが最終順位に響いたと思っている。

 

とはいえポテンシャルや環境に対する切り込み方は間違っていなかったと思っているのでぜひ使ってみてほしい。

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12/15現在の順位。簡潔に言うとランクバトル総人口の上位5%程度ということなので(滅茶苦茶嬉しい)、使い慣れればまだ上が目指せる構築だと思っている。もうしばらくこの構築やロトムを使ってみたいと思っている。

 

では。

剣盾マスターに乗った構築

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いえーい。

 

メガシンカやZ技が廃止され、全てのポケモンダイマックスによる恩恵を得られるようになった剣盾。まだわからん殺しができる段階ということもありなんとかマスターランクに乗せられたので構築や使用感を書きなぐります。解説の順番は採用順という感じで。

 

 

ドラパルト クリアボディじゃくてんほけん

せっかち
h4 a252 s252
ドラゴンアロー
ゴーストダイブ
はがねのつばさ
だいもんじ


ガラルの産んだ高速竜。今までの600属って高い火力、まあまあ高めの耐久、まあまあ早めの速度って感じだったと思うんですが、こいつは耐久に行くべき栄養が全て速度に持っていかれてます。何食ったらこんな速度に育つんだ?

 

ただその耐久力のなさを舐めてかかると、ダイマックスじゃくてんほけん発動からの全抜きみたいな真似を平然としてきます。マジでなんなんだよ。


環境にいるドラパルトは前述のようにダイマックス前提のじゃくてんほけんエースや、きあいのタスキで低耐久をカバーして行動回数を確保したり、スカーフでミラーに強く出たりラスト1匹を仕留めるみたいな型が多く見られます。最速が前提のようですね。


現環境においてはいかにドラパルトとミミッキュを止めるか、ということを念頭にパーティを組む必要がありますが、対策枠もドラパルトとミミッキュになりがちですね。

 

「強くて使われるとイライラするポケモンの弱味を知るためには、結局のところ使ってみるのが早い」という理念の元、ドラパルトを運用してみた形になります。


今回はミミッキュを怖がらなくてよくなるはがねのつばさ、受けに来るナットレイを破壊できるだいもんじ採用のじゃくてんほけんテンプレです。テンプレ故に物理受けポケモンによって対策もされきっている感じなので、よほど通りが良さそうでもない限りは選出しません。ただ噛み合った時の強さはピカイチなので見せポケというほどでもないのがミソ。

 

なぜせっかちなのかは僕が聞きたいです。

 

 

ウッウ うのミサイル@きあいのタスキ

おくびょう

h4 c252 s252
なみのり
エアスラッシュ
ダイビング
こらえる


わからん殺しおもちゃ枠。

 

どうしても使いたくて無理やり枠を割いた結果、中々いぶし銀な役割を果たしている謎のポケモンです。有名育成論から拝借。

 

瞬間火力や速度、先制技、特殊耐久のどれかが不足しているポケモンに対してはかなり仕事をしてくれます。特に「環境に蔓延るギャラを処理するために電気技を搭載している速度の遅い物理受けウインディ」を受け出し、対面、ほぼ全ての状態から突破ないし道連れにした上で、後続の物理ポケモンを非常に通しやすくしてくれます。

 

こごえるかぜの採用も考えましたがダイマックスターン枯らしのためにダイビング採用。特性により相手の防御を減衰させるので後述のマンムーがタイプ不一致ダイマックス技でバフを積む余裕が出ることも評価出来ます。最速以外の耐久型とかも研究しがいがありそうなポケモンですね。

 

 

ヒートロトム ふゆう@イトケの実

おくびょう

h4 c252 s252
ボルトチェンジ
オーバーヒート
イカサマ
おにび

 

器用。

 

メガ石やZクリスタル廃止によってスカーフトリックが刺さると踏んでスカーフトリック型にしていた頃の名残がありますが、ダイマックス環境においてスカーフトリックは本当に無用の長物でした。耐久を上げて高火力で殴れ。

 

ドラパルト引きを読んで打つために元々あくのはどうを積んでいましたが、それだったらイカサマが強い場面の方が多いなと思い変更しました。ただ、あくのはどうダイマックスしてダイアークにすると相手の受けを成立させない、特殊版ダイホロウみたいになるので一長一短という面もあります。自分はあまりヒートロトムダイマックスを切らないので、今後は特防ダウンや怯みのメリットよりもイカサマを取ろうかなと思っています。あくのはどうの場合はサニーゴを突破しやすくなると思うのでそこは好みですね。

 

ギャラのダイストリームを見るためにイトケの実を持たせていますが発動させた試しはないです。ランク変動や天候変化がなければ確定耐えなので、おにびやボルトチェンジナットレイに繋げば、大文字のない個体なら誤魔化せるかもしれない。

 

あと、構築にいるだけで相手のナットレイ選出を躊躇させられます。

 

 

 

トゲキッス てんのめぐみ@いのちのたま

おくびょう

h4 c252 s252
マジカルシャイン
エアスラッシュ
だいもんじ
はどうだん

 

無駄のない高めの種族値と優秀なタイプ、サブウェポンの技範囲から採用したつもりが、気づいたらドラパルトを上回る選出率になっていたエースの一角です。

 

撃つとSの上がるひこうタイプのダイマックス技、ダイジェットが強いことは説明するまでもありませんが、環境にいるギャラドスのダイジェットはとびはねるという不安定な技に乗っている一方、トゲキッスの場合はダイマックスが切れたあとも上昇した速度の恩恵を生かしエアスラッシュによる運ゲーを押し付けることが可能です。つまり元より採用している技が強いという話ですね。怯みに頼らないならきょううんの方がヤバい気はしています。

 

役割破壊だいもんじは必中のダイバーンになり基本的にナットレイは消し炭になります。


トゲキッスは一致技であるエアスラッシュマジカルシャイン、役割破壊の大文字を搭載しているだけでほとんどの範囲を等倍以上で見ることができてしまいます。また浮いているポケモンのため、ダイマックス技で展開したフィールドによる恩恵を受けられませんので、残る一枠は自由枠としました。一応四倍弱点をつける可能性のあるはどうだんを積んでいますが、ダイマックス技にした時の恩恵や、特殊耐久の高いバンギラスを変に小突いてじゃくてんほけんのカモにされることを考えると後続に繋げられるシャドーボールの方がいいかもしれません。

 

 

マンムー あついしぼうこだわりスカーフ

いじっぱり

h4 a252 s252
じしん
アイアンヘッド
つららばり

ばかぢから


個人的に環境に刺さると感じているダイマックスエース。

 

あついしぼうによって物理ポケの技構成から逸脱している役割破壊大文字を耐えることができ、多段ヒット技でタスキやミミッキュの行動保証を無力化できるという点で採用しました。

 

やたら蔓延るドラパルトを抜いて上から破壊するために最速スカーフで運用していたつもりが、マスターランクに上がってからいじっぱりであることが発覚。それでもつよいものはつよい。


タスキドラパルトやミミッキュに対するメタとしてつららばり、同様に上からミミッキュ運ゲーに持ち込ませるアイアンヘッドじゃくてんほけんバンギラスを上から破壊するためにばかぢからを採用したつもりでしたが、ダイマックス技にすることで全て自己バフになるタイプであるという点が高耐久高火力エースであるマンムーに非常に噛み合いました。

 

ミミッキュのダイホロウの受け崩し性能はご存知かと思いますが、ダイナックルはダイホロウと違って自身にバフがかかるので対面の敵を処理した後にも有効であり、初手にダイマックスを切っていればダイマックスが切れたあとにスカーフで自由に殴り掛かることができることもあり異様に強いです。こいつに関しては技構成に思うところがあるので後で詳細を書きたいと思います。

 

 

ナットレイ てつのトゲ@たべのこし

わんぱく
h252 b252 d4
パワーウィップ
ジャイロボール
やどりぎのタネ
のろい

 

なんやかんやできる物理受け。

 

元々はドラパルト対策にみがわりでんじはで誤魔化すオーロンゲが入っていた枠だったんですが、思っていたより耐久が低く使用感がしっくり来ない上にダイスチルによって起点にされることが増えたので解雇。

 

パワーウィップミミッキュやミラーを考えてもタネマシンガンの方が強いですが、こんなに役割破壊を積みまくっていそうな面々にナットレイが飛んでくることは稀ですのでミラーは考慮しなくてもいいと思います。


物理受けのウインディを呼びやすく、前述のウッウの特性発動試行回数を増やすことが出来る選出誘導ポケモンでもあります。そのウッウですが実は回復ソースのある相手が苦手という面があり、タスキを捨ててもサイクルを行わなければならないシーンやサニーゴを考えるとやどりぎのタネよりもはたきおとすの方が強いかもしれないなあと思う局面はかなりありました。ただ、交代読みでやどりぎのタネやのろいを差し込むことで炎技のない相手なら完封できることもあり、この枠はバトルにおいて何を嫌うか、という「思想が出る枠」だと思っています。


今作のナットレイは対策していないと詰むが、対策手段であるダイバーンが割と積みやすいので対処に困らない、という変な立ち位置ですね。めざパ廃止の恩恵を受けているポケモンではあるはずなので、純粋に炎技を持っているポケモンの知識があるかどうかに左右される気がします。そのうちオッカの実を持って返り討ちにしてくる型とか出るんでしょうか。

 

 

以上がざっくりとした個別の解説です。

基本選出は

ヒートロトムマンムー+一枠、ヒートロトムトゲキッスマンムー、もしくはウッウ+ドラパルト+ナットレイみたいな感じです。マンムートゲキッス自体の技の通りがいいので、初手ダイマックスから対面の相手や後続を倒すのに必要なバフを選んで積んでいきましょう。最後の一枠はダイマックスで処理できない類の搦め手を使う相手を詰ませるためのポケモンという認識で選出してください。

 

基本的には対面構築気味の動きをしますが、タイプや耐久面が優秀なポケモンも多いのでサイクルみたいな動きも可能と言えば可能です。

 

では。

wireリアルタイム実況ログ

髪まとめてるし結構時間経ってそう

 

やっぱ仕事なんだなあ

 

!?

 

時系列!!!!!!!!

 

出会うな

 

これどう見ても綾瀬の絵だろ

 

全部有刺鉄線だったらいいのに(?)

 

うわ

 

やめてくれよ…

 

本当だよ(半ギレ)

 

うわああああああああ

 

疎遠別離じゃん!!!!!!!!!!!!!!

 

ウインク草

 

うわ…

 

進路希望概念じゃん…

 

ホラー写真かな?

 

うわあああああ音信不通概念じゃんやめてくれよ…

 

また結構ぶった切るじゃん

 

「親友」

 

不登校じゃなくて疎遠で正解か…

 

うわっ…

 

え…

 

「聞かせる人いないし」

 

え、吐きそう

 

うええええええええ

 

もう百瀬しか信用できん。

 

集まったアウトサイダー、CYNHNじゃん

 

うわあ

 

綾瀬お前リスナーかよ…

 

え待って待って待って!????????

 

はりぼ、え>>>>はりぼrじゃん

 

は??????????

タキサイキア感想2 演じまCYNHNについての雑記

 MUJIDASHです。

 

 MUJIDASHだ。

 

 どっちじゃい統一せんかいカスゴルァ!という感じだろうが、実際自己紹介としてMUJIDASHだ、は余りにも横柄という感じがするのでやむを得ず、である。

 

 前回…数か月前である…は「3rdシングルでタキサイキアが発表されたときの心境」のようなものを書き、そこで「MVについて触れたい」みたいなことを宣っていたのだが諸々の事情で延期を繰り返してしまったので、いよいよメインボーカル制が終わろうというこのタイミングでしっかりまとめようと思う。

 

 まずそもそもメインボーカル制というのはCYNHNメンバー一人一人に焦点を当てた曲がそれぞれ与えられその曲のメインを張るという制度であり、いわゆる「ソロ」とは違う(ソロに該当する楽曲もあったが何故かセンター曲という名称にされている)。むしろメインボーカル制こそ「センター曲」という感じもするが、まあそこはさして重要ではない。

 

 そして、演じまCYNHNというのはそのメインボーカル制を象徴すると言ってもいい試みである。メインボーカルを担当したメンバーが主演を務めるストーリー性のあるMVの総称とでも言おうか、その内容は特定の層を覿面に鬱にしてくる。MVの内容は比較的ネガティブな序盤から、それを解決、あるいは振り切る終盤という構成で、概ねメンバーの経歴や思考をベースに組み立てられている。…はず。どのMVでも最後には謎の青い欠片を手に入れて終わるのだが…。

 

 さて、MUJIDASHは今までカゲロウプロジェクトやキングダムハーツといった滅茶苦茶に考察を要するコンテンツにここまで育てられ上げてきたので、作者そこまで考えてないだろ…というレベルの重箱の隅までつつく傾向がある。そのため、ボーカルユニットのMVであったとしても意味深な要素を見ると尋常ではない量の考察をしてしまう。今回のブログは3rd期、4th期、そして5th発売前の今という三段階に分けて考察してきた内容を書き連ねていきたいと思う。前提条件として「MVは各メンバーが青い欠片を手に入れ、CYNHNになるまでのifルートのようなものである」、「メンバーのMVラストの年齢は実際の年齢準拠である」という予想を念頭においてほしい。

 

・3rd期前半

 So Young、タキサイキアのMVが公開されて間もない頃。双方学校が舞台ではあるがタキサイキアに青柳ちゃんは登場せず、逆もまた然り。青柳ちゃんと仲良くしていた女生徒が綾瀬を虐めているというシーンがある為、時系列は同時期(綾瀬と青柳ちゃんが同級生という設定)という可能性が考えられないこともないが、不登校になったわけでもないのにSo Youngに百瀬が出演しないのは不自然なので、単純にモブキャラのキャスティングの問題だと思われる。この時期からMUJIDASHは「演じまCYNHNはFINALegendの『終わりがあって始まんだよ』というフレーズに物語性を持たせ、虚勢や劣等の打開を願うはりぼてに繋ぐためのシリーズなのではないか?」と考察を始める。

 


CYNHN(スウィーニー)「So Young」 Music Video

 So Youngでは足の骨折によって陸上部選手としての活動を諦めなければいけなくなり、楽しいながらも不完全燃焼な日々を送る青柳ちゃんの姿が描かれている。MV終盤ではもう怪我も治っているが、骨折を機に退部しているため夢は途絶したと見るのが正しい。MVラストでは路上シンガーである奏音ちゃんに触発され、「本当は陸上を諦めたくなかった」と吐露し、かつての自身の諦観を糧に進んでいくことを決め、青い欠片を手に入れて終わる。このMVでの骨折というのは本当にどうしようもない事故であり、また時間経過で改善する事態だ。このMVでの最大の問題は骨折そのものではなく「自分に嘘をついて夢を諦めた」ことにあり、着地点は「もう自分に嘘をつかないと決意する」、といったものであると考えられる。また、このMVでは奏音ちゃんがやたら達観していたので、奏音ちゃんのMVはおそらく青柳ちゃんのMVの前日譚になるだろうと推測されていた。

 


CYNHN(スウィーニー)「タキサイキア」Music Video

 タキサイキアでは歌うことが好きだけれど酷く内気な綾瀬が、自分の歌を好きだと言ってくれる百瀬という友を得るも、クラスメイトによる陰湿な嫌がらせによって仲違いし引きこもってしまうという内容になっており、大変辛い。黒綾瀬というか闇綾瀬みたいなものが序盤から終盤まで延々と綾瀬を苛み続けるも、引きこもっていた時にラジオから聞こえてきたメッセージで奮起し、「たとえ誰も聴いてくれなくても私は歌い続ける」と黒綾瀬を一蹴し、黒綾瀬が消えたと同時に青い欠片を手に入れて再び外に出るというのがMVの大筋だ。この段階ではこのMVの最大の問題というのは青柳ちゃんの骨折と同様に、引きこもったこと自体ではなく「友達を信じることができずに逃げ出した」ことにある。しかし、このMVでは「たとえ必要とされなくても歌い続ける」という百瀬との仲違いも何も根本的に解決していない着地を迎える。大変後味の悪いバッドエンドと言ってもいいが、さらに恐ろしいことに演出が凶悪なので引きこもっている状態からMVが始まる。百瀬の声がラジオから聞こえてきてそこから曲が始まるのだが、この冒頭シーンはオチに相当するシーンの直前となっており、MVの内容を順番に表記するとオチの直前→本編→オチとなっている。この時期には「綾瀬が聞いたラジオの声は本当に百瀬のものか?」という議論がなされており、大きく分けて「本当に百瀬がラジオのMCをやっていた」という説と、「ラジオの内容を聞いて綾瀬が想起したのが百瀬だったので百瀬の声に聞こえた、という演出」という説が双璧を成していた。また、百瀬との仲違いが全く解決していないので、百瀬のMVでタキサイキアの後日談、あるいは綾瀬が引きこもってからの百瀬が描かれるのでは?という説も浮上していた。

 

・3rd期後半

 CDがリリースされ、初回限定盤にMVのメイキングや完全版がついた結果、タキサイキアのMVの解釈が大きく変貌を遂げる。

 

タキサイキア/タイトル未定 (初回限定盤A)
 

  タキサイキアの中盤から後半にかけて、動画としてアップロードされているMVにはなかったシーンが追加されるというファイナルミックスみたいな事態が発生。しかも内容は3rd期前半の「綾瀬が聞いたラジオの声は本当に百瀬のものか?」という謎に対する回答とも言える内容である。このラジオでは冒頭に漠然と誰かを示すようなメッセージがあるのだが、完全版ではその後のトークも補完されており、「歌が好きな友達がいた」とガッツリ綾瀬にターゲットが絞られている。これによって「たとえ必要とされなくても歌い続ける」という着地点が、百瀬によって鼓舞されたことで、「友の思いを信じ、弱気な自分に打ち勝つ」という着地点だということが判明した。が、これも結局のところ百瀬との仲違いの解決には至っていない。この3rd期後半から「MVは各メンバーが青い欠片を手に入れ、CYNHNになるまでのifルートのようなものである」、「メンバーのMVラストの年齢は実際の年齢準拠である」という前提から、綾瀬は不登校になって(早生まれで夏服なので15~17歳)から、社会人となってラジオのMCをするようになった百瀬のメッセージを聞く(実際の綾瀬がCYNHNとして活動を始める19~20歳)まで引きこもり続けていた可能性があるという説をMUJIDASHが提唱し始める。これは完全に憶測だが、MV内で「久しぶりに綾瀬さんを見た」という大分距離感を感じるセリフがあるので、一年生のどこかの時期に学校になじめず不登校になり、二年生の6~7月に一般のクラスに復学したとMUJIDASHは推測していた。

 

・4th期

 奏音ちゃんの絶交郷愁、ねるちゃんの雨色ホログラムがリリース。大方の予想通り奏音ちゃんのMVは青柳ちゃんのMVの前日譚であったが、なんと3rdの時にはなかった4thのメインボーカル同士での関連性があるという展開に。これによって時系列が定まりつつある。

 


CYNHN(スウィーニー)「絶交郷愁(ゼッコウノスタルジック)」Music Video

 絶交郷愁ではアルバイトに励みながら歌のオーディションに挑み続けるも、落選を繰り返し自身の歌う意味や現実の壁に直面する奏音ちゃんが描かれている。切羽詰まるあまり楽しい歌という概念で煮詰まり、歌うことを諦めようとするが、アルバイト中に見かけたOLであるねるちゃんが友達のために歌っていた歌を聞いてブレイクスルー。再び歌うことの楽しさを思い出して、路上パフォーマンスの最中に青柳ちゃんに出会ってアドバイスをし、後日、またオーディションを受ける日々を再開して会場を出たところで青い欠片を手に入れてMVは終わる。このMVの問題点は「義務感に駆られて何のために歌うのかを見失う」ことにある。着地点は「そもそも歌は楽しむもの」と、文字に起こすとまああっさりしているものの、明瞭な真理とも言える。このMVはSo Youngのように回想を挟んだりタキサイキアのような時系列の前後といった演出もされておらず順当に物語が進行しているので、ねるちゃんの歌を聞いてブレイクスルー→青柳ちゃんに出会う→青い欠片を手に入れる、の順番で間違いないはずだ。つまりこの段階で青い欠片を手に入れた順番は青柳ちゃんに続いて奏音ちゃん、ということになる。また、現実の奏音ちゃんとは違って大学に通っている描写も存在しないが、高校に通っている描写も無いため文字通りアルバイトとオーディションの毎日を繰り返す18~19歳、と考えられる。

 


CYNHN(スウィーニー)「雨色ホログラム(アマイロホログラム)」Music Video

 雨色ホログラムでは面倒事を避け、夢にも蓋をして自分を殺しながらOLをしているねるちゃんという最も一般の人間に近い生々しい内容が展開されている。上司にミスの責任を押し付けられたり、自分のやりたかった夢が漠然と社会に圧し殺されていることに疑問を感じながら生活していたが、ネット上(?)で音楽活動をしている真愛ちゃんの「私は自分の味方でいたい」という言葉で意識が変わり、自分の意見をしっかりと伝え上司に一矢報いることに成功する。仕事帰りに青い欠片を見つけ、5人のシルエットに向かって歩いていくねるちゃんの後ろ姿でMVは終了する。このMVの問題点は「色々なことを思い考えているのに事なかれ主義が先立ってしまう」ことで、着地点は「自分の信念をはっきりとアウトプットできるようになる」ことだと言える。このMVの着眼点は真愛ちゃんが既に芸能活動と思しき活動をしており既に青い欠片を入手している可能性が高いということと、MVのシナリオパートでメンバー全員が登場するのは雨色ホログラムのみであるということである。前者はSo Youngにおける奏音ちゃんのようなもので、真愛ちゃんのMVが雨色ホログラムの前日譚になる可能性が高いということでもあるが、これだけでは青い欠片を手に入れるタイミングがねるちゃんよりも早いかもしれないという根拠にはならない(奏音ちゃんが青柳ちゃんより遅く欠片を入手したという事例があるため)。では何故既に真愛ちゃんが青い欠片を入手している可能性があると判断したかというと、それは後者の着眼点に起因している。そう、シナリオパート中に他のCYNHNメンバーが全員集合しているシーンは他のMVには存在しない。要するにシルエットとして目の前に登場したメンバーは既に全員青い欠片を入手(CYNHNのメンバー候補として存在)しており、欠片を手に入れてその後姿を追うねるちゃんが最後の加入メンバーであるという説である。これは「MVはCYNHNに至るまでのifルート」という前提にも実は合致しており、現実のCYNHNのオーディション…というかJOYSOUNDとディアステージの共同オーディションにおいてねるちゃんが一番のイレギュラーであった(本来のオーディション枠には存在していなかった)という事実を踏襲しているともとれる。

 

 ここまでの「1・ねるちゃんは真愛ちゃんに触発され、2・奏音ちゃんはねるちゃんに触発され、3・青柳ちゃんは奏音ちゃんに触発された」というMV全体の流れは何となくわかってもらえると思うが、1と2が必ずしも青い欠片を入手した順番とイコールではないというのが難解なポイントである。絶交郷愁において奏音ちゃんはねるちゃんの歌から楽しい歌という概念を思い出すが、じゃあその楽しい歌は真愛ちゃんの影響がなければ歌われないものか?と問われると疑問が残るし、仮に「青い欠片を入手していることが直後にCYNHNメンバーになることの暗喩である」とするならば、1が発生した段階でねるちゃんがOLを辞めることを意味するので、絶交郷愁でのアルバイト中に二人は出会わないということになってしまう。

 

 ということで、この時点では暫定的に真愛ちゃんが欠片を入手した時期はねるちゃんより早い、ねるちゃんが欠片を入手しOLを辞めたのは誰よりも最後という程度に留めておく。この段階で綾瀬や百瀬の欠片入手時系列がねるちゃんより早いこと以外全く不明であるというのが非常に特殊であると言える。

 

・5th期前半

 これは空気とインク、wireの公開前、つまり現在ということだ。MVも公開されていないのに何を考察できるんだ?と思うかもしれないが、ネットサインのチェキで綾瀬と百瀬がブレザーを羽織っている姿が確認できた。タキサイキアは夏服、wireを冬服とするならば普通に考えれば前述の「綾瀬数年引きこもり説」は瓦解する。タキサイキアのMVで夏服の時期に不登校になって、百瀬のラジオを聞き、wireでは冬服の間に復学している、という超短期スパンの話になってしまうということだ。こうなるとwireのMVは、綾瀬が引きこもってから百瀬がラジオのMCになるまで何をしていたのかは描かれず、綾瀬が復学してから、という特に問題のない時期のMVになる可能性がある。

 

 しかし、待って欲しい。現状のMVは「自分の問題(MVで対になっているメンバーの問題とは関係ない)を、人から影響を受けて対処する」ものであり、たとえば奏音ちゃんは青柳ちゃんに助言こそしたものの、奏音ちゃんのMVは別に青柳ちゃんのMVの解決編ではない。絶好郷愁ラストでSo Youngのワンシーンが描かれたように、wireラストでタキサイキアのワンシーンが描かれるとすれば、百瀬のMVも綾瀬のMVに対する解決編になるとは考え難い。つまり百瀬自身の問題が描かれるものになり得る。wireのMVのラストにタキサイキアのラストを持って来ようとすると、必然wireのMVの内容は綾瀬がまだ学校にいた頃から綾瀬が外に出るまでの内容になるのだ。

 

 その条件で冬服は厳しくないか?という向きもあるだろうが、実は何の問題もない。タキサイキアで描いていたのは「2年の夏服期間(綾瀬と百瀬が友達になる)」、「3年の夏服期間(引きこもりの切っ掛け)」、そして「綾瀬引きこもり期間」。wireでは「2年の冬服期間」、「3年の夏服期間(タキサイキアの映像の使い回しで良い)」、「綾瀬引きこもり期間」を描く、とすると「綾瀬数年引きこもり説」では綾瀬が冬服を着ているネットサインのチェキの説明がつかないという条件をクリアできる。つまり綾瀬がMV内で冬服を着て、3年生以降から数年間引きこもっている、という設定は並列して存在しうるということだ。

 

 あと気になるところと言えば、百瀬と真愛ちゃんは一体誰から影響を受けるのか、ということだ。消去法的に考えると真愛ちゃんは綾瀬から影響を受けることになる可能性がある。影響を受けるタイミングと欠片を入手するタイミングは必ずしも一致しないが、例えば綾瀬が土手で歌っている姿を見て真愛ちゃんが歌に目覚めた、というのもありうる。あるいは、5thシングルでは今までの「影響は連鎖する」という慣例を無視して、綾瀬と百瀬は相互に影響を与え合っていた、真愛ちゃんは人の影響を受けず自ら問題の解決策を得た、という結末でもいいと思う。

 

 このような稚拙かつ幼稚な思考回路でメタフィクションを加味した論理飛躍もあるが、この手の思考は「納得できるように考えることが全て」である。気づけば6500字を超える雑記になっていたが、書かないよりはマシだと思ってこれを公表することとする。一体演じまCYNHNがどのような結末を辿るのか、答えはまもなく明かされる。

 

 はず。

タキサイキア感想1

 タキサイキア現象。

 

 危機的状況に陥った時に物事をスローモーションに体感する現象の名前で、ギリシャ語で「頭の中の速度」という意味である。

 

 死を感じた時、脳が失血による死を防ぐために、凝固しやすい血液にする化学物質を出すなどフル稼働し、そこにリソースを割くことで生存以外の機能、つまり感覚がおろそかになる、という原理らしい。

 

 が、自分はもう一つの説を推したい。

 

 危険を感じた際、人間の脳は安全を優先するべく、思考速度を倍速にするというものである。前述の説では自身の死以外の危機的状況(例えばスマホを落としたり、電車で眠っていてふと目を覚ました瞬間に下車予定駅だったり、といった生命には直接かかわらない状況)に対応しなくなってしまうし、人間は日頃脳の機能に大きな制限がかかっていて、特殊な状況下においてフル稼働するということらしいので、思考速度の倍速説の方が人間の危機回避に対する能力としては妥当だといえる。

 

 この説を見て、なるほど「タキサイキア」は綾瀬志希のメインボーカル曲に相応しいタイトルだと思った。

 

 いや別にうっかりさんだという話でなくて。 

 

 このブログに辿り着く手段は大きく限られており大方自分がTwitterに貼ったURLからここにやってきたものだと思うし、フォロワーの皆様はTwitterでも耳にタコというか眼球に穴が開くくらい(?)この曲名を見ていると思う。

 

 簡単に説明するが、自分の推しメンがグループにおける「メインボーカル制」…6人のメンバーから一人主役を選抜する制度…のトップバッターに抜擢されたのである。実際のところ、同グループの青柳透のメインボーカル曲「SoYoung」と同じシングルに両A面で収録されているので二人が同時にトップバッターを務めたことになるが、厳密に言うと先に公開されたのが綾瀬の「タキサイキア」だったので正味綾瀬がトップバッターであった。

 

 正直喜びより先行して胃痛がした。

 

 まずメインボーカル制度の先駆けとなることへのプレッシャーであったり、メインボーカルである故の責任であったりというのを「綾瀬が」感じていそうだなということを容易に想像できてしまったし(なんで自分が胃痛に襲われているかの説明にほとんどなっていないが)、何より発表と同時期に綾瀬がスランプに陥っていたりとまあ懸念事項だらけであった。

 

 作詞作曲は毎度お世話になっている渡辺翔氏。「はりぼて」の時は非常に等身大な人の苦悩や羨望をまざまざと描いており、歌唱しているメンバーと同年代ということもあって劣等苦悩羨望の苦痛三点盛りの人生を送っている自分としては非常に苦しくなる曲だった。

 

 今回、「タキサイキア」の初お披露目は音源によるものだったのだが、それゆえに初めて聴くという状態でもある程度歌詞を聴きとることができた。曲調はホイッスルやティンパニを用いているのもあり滅茶苦茶に明るい。2番に差し込まれる変拍子から、突き抜けるような間奏のピアノソロ、そしてそこを抜けるとCYNHNにしては珍しい一瞬のノイズ系ボイスエフェクトと、要素盛りだくさんの夏にぴったりな爽快な曲であった。

 

 が、初めて聴いた段階で聴きとれた歌詞は概ね「緊張と高揚」「泣いて泣いて泣いて抗って綺麗じゃないけど」「ダークホース」「大嫌い」「ほっといて」「歌いたい」「夜が明けたら神様まで声届くくらい」「痛いくらいに叫んで」「誤魔化して勘定さえも勘違いするんだ」「問題ない」「さあここからだ」「最強で最弱の」「青すぎる奇跡」…こんなものか。印象深かったワードという意味でもあるので、ややネガティブに傾倒してしまっているきらいもあるが…。

 

 何度Twitterで繰り返したかわからないが、この曲は綾瀬志希を体現している。と思っている。勝手に。

 

 一見綾瀬志希は言動の面白おかしさ、張りすぎてキンキンするような会話の声、ツイートの文体なんかで面白枠というかイロモノ担当みたいな感じになっているし、実際表面をなぞるだけならおそらくそれで正解である。そこが「歌という軸に沿っていない時の綾瀬志希」だという認識は自分にすらある。

 

 が、そこはあくまでもキャラクター性に過ぎない。前回のブログで触れた内容の延長でもあるが、キャラクターというのは作れる。虚構を積み上げるというか、虚勢を張ることができるし、また外部から見て虚像のように見えてしまうこともある。綾瀬志希にそういうイロモノ枠として扱われる要素が全く存在しないとは言わないが、どちらかというと彼女は百瀬怜同様本来ネガティブ気味だと思っているし、繊細な思考回路で思い詰めているときも多々あるのでは?と思っている。そうでなければパフォーマンスの反省点を記したメモが4桁の大台に届くようなことはまずないし、私には歌しかないと自分を追い詰めることもないだろう。

 

 「タキサイキア」が綾瀬志希そのものである、と言って憚らないのはそういう理由だ。

 

 表面上は明るく爽快に聞こえ(見え)ても、それは葛藤と渇望と多少の鬱屈さを含んだ歌詞(内面)を覆い隠さんとする意思のなすモノ。

 

 ここまで来ると渡辺翔氏に関する考察に足を突っ込みかけているが、「タキサイキア」をただ明るいだけの曲に仕上げない、アクセントのための変拍子であり、一瞬のノイズエフェクトなのだろうと思う。綾瀬志希を面白おかしいだけの人間だと認識している人間が、時折当人がのぞかせるシリアスな一面や真面目過ぎる側面に引っかかりを感じそこでようやく内面に踏み込む機会が生まれるように、タキサイキアはただの明るい曲ではない、一筋縄では行かない技巧と解釈の余地に満ち溢れた曲であると言いたい。

 

 で、ここからは今までの解釈だの解説みたいなものを全て無駄にする感想。

 

 自分は世代が世代なので夏と言えばカゲロウプロジェクトを想起してしまう。

 

 そう、何を隠そう自分は悪名高きカゲプロ厨である。

 

 ジャージやパーカーや目つきが悪い人間や引きこもりがちな人間が好きなのも結局カゲプロが原因で、特に好きなのは物語に大きく関わる「ロスタイムメモリー」と、直接関わる曲ではないもののカゲロウプロジェクトのメインテーマと言っても過言ではない「チルドレンレコード」なのだが、これらは…特に後者は…あまりにも歌詞やMVが少年心をくすぐる。

 

 失ったものを奪い返す、過去の自分との対峙、絶望さえ希望に塗り替えるという意志、本来ありえないはずの延長戦、逆境、燃え上がる太陽、ヘタレ野郎から最善策とすら呼ばれる切り札となった主人公…いや、アツい。今年の夏の最高気温よりも。

 

 だもんで、初めてタキサイキアを聴いたときにネガティブ気味な言葉ばかり拾ってしまった、というのもある意味では習性の様なものである。「マイナスあっての逆転劇」というものに大層弱い性分で、タキサイキア全体の空気感はネガティブというよりも「泥臭くても見当違いでも弱くてもきっと巻き返して見せる、日陰者では終わらない、ダークホースとして駆け上がって見せる」というものであることは理解しているつもりだ。勝ち上がるという意志に説得力を持たせるためのネガティブワードである。

 

 元々閑散としたライブハウスでシンガーを目指していたからこそ説得力のあるフレーズだと思うし、いつぞやアメブロでも書いたが「綾瀬志希には今後の人生で逆転してほしい」と思っている自分としては、綾瀬志希以外では完結しようのない文脈のある曲だと思う。やっぱり逆転劇は見ていて気持ちが良いからね。

 

 ひとまず、この曲を書いた渡辺翔氏、無事歌い上げたメンバー、メインボーカルの重圧に折れなかった綾瀬志希、また折れかけている綾瀬志希に「この曲は綾瀬志希にしか歌えない」と発破をかけたマネージャーさんエトセトラエトセトラ、といった感じの皆さんに精一杯の感謝をし、一旦ここでフィナーレとさせていただきたい。続きは後日。

 


CYNHN(スウィーニー)「タキサイキア」Music Video

 

 なお、次回はMVについて触れたいので予習を欠かさないように。

 

 

タキサイキア/タイトル未定 (初回限定盤A)
 

 

 特典DVDとYouTube では内容に重大なレベルの差があるので両方確認してもらいたい。

アイデンティティとマンネリ

 アイデンティティ、まあ人としての軸、基盤、もしくは矜持と言っても良いが、おそらくこれらの類は普通にのんべんだらりと生きている、あるいは社会の歯車として思考の余地すら与えられず忙殺されている人間には必要のない物だろうと勝手に推察している。

 

 前者はそんなものがなくとも持ち前の自堕落さで人間をやっていけるのだろうし、後者は社会の歯車として忙殺されている以上、既に居場所に相当するものがあるのだろうから(当人が望むまいと)、わざわざアイデンティティなるものを確立するまでもない。

 

 が、空いてしまった膨大な時間に、または思考を許されたほんの一瞬に、自分とは何者か?という遠大な問題にぶつかってしまう場合もある。そもそもアイデンティティの確立というのは思春期から青年期に果たされるべきタスクであり、それを拗らせると一生中二病のような思考実験を繰り返すことになるのである。例えばこの文章のような。

 

 特に、一般に取り柄とされるものがない人間ほど自分とは何者か?という問題に直面しやすいように思う。あるいはその特異なアイデンティティにより社会から虐げられてしまった人間は他のアイデンティティを模索する。今この記事を書いているオタクは、まさにそれに身を投じている最中なのだ。

 

 小学生の頃から何かクリエイティブな(というかオタク趣味の延長のような)職業で生計を立てたいと思っていたが、如何せん一体何が肌に合うのかわからず。

 

 オタク少年はあまりにも多くのものに手を出し、そしてことごとくを失敗と断じてきた。しかしそれでもまあ趣味の範疇でなら、と何だかんだ今現在に至るまで継続できているのが絵を描くことである。とはいえ世界は広く、自分は浅く、生半な覚悟ではもはや趣味である、と言うことすら憚られるほどに高い品質のものが日夜目に留まる。そこから奮起して創作に熱を上げられるか、それがクリエイターとしての資質の優劣の分かれ目だと思っている。

 

 のだが、別に今回したいのはそんな話ではない。ここまでは導入である。

 

 世の中にはクリエイターしかいないわけではない。それでもどこかにアイデンティティや生きる意味を見出すことは可能で、なんだったらクリエイターでなくても承認欲求を満たすことは精神の健康において非常に重要なことだと考えている。

 

 では、芸術的創作活動や社会の歯車としての活動、その類の如何にも産みの苦しみに苛まれそうな手段を避けて承認欲求を満たすにはどうすればいいのだろう?

 

 キャラを作るのである。

 

 これは非常に簡単なことだ。「周囲の人間に存在を知ってもらう」だけでも承認欲求は満たされるかもしれないが、そこから進展して「自分のキャラクター性を広く認知してもらう」ことでその中毒性は大幅に増す。

 

 オタクが何故物事の起源を主張したり、何かの功績について吹聴したがるのか。そもそも何故オタクになったのかも原因として考慮する必要があると思うが、少なくとも自分の手柄について喚いてしまうタイプの人間は中身が空っぽなのである。

 

 頭の中身の話ではない。自我の軸たりえる成功経験が。これさえあれば自分であるという確固たる軸が。数字で測れるような資格や能力が。

 

 自信も自身も皆無なのである。全くの虚無。中身がない。いや、空っぽというよりも不必要な、軸にすることすらままならないような不安定な物だけで埋め尽くされ、もはや容量が足りていない。中身に成功経験を詰め込むことができない。

 

 故に、外付けせざるを得ない。こういったキャラクターです、こういったポジションです、こういう性格です、こういう行動をしがちです…そういった設定を脚色し、外付けし、後付けして、薄っぺらさを補うために外側から盛るのである。

 

 中高生男子にありがちだろう、「性癖は屈折している方が強い」というよくわからない判断基準が。おっぱいよりも鎖骨やうなじに欲情する方が変に持ち上げられてはいなかったか?同年代女子よりも熟女や人妻、あるいは幼女に対して性愛を向けている方が変態扱いされていなかったか?

 

 これは一般的に見てレアケースな設定を盛ることで猥談の中で自身を異常者として強く見せようという浅ましい魂胆に起因している。その通りの性癖の人間もある程度いたが、実際は特定の性癖に執心している人間の方が少ない、というのが自分の認識である。あるいは繰り返しそう言い続けることで自己暗示的に後天的に「そうなってしまう」場合もあるが、これは性癖の話に限定しているわけではない。

 

 高校時代に毎日のように意識して缶のコーラを飲んでいた時期があったが、何かしらの仕事を頼まれるときにはコーラで買収されるようになった。キャラクター性の誇示はそれなりのメリットもある。

 

 が、ここではキャラクターによる承認欲求は一度承認されると後に退けなくなる、という話がしたいのである。

 

 例えば、自分は綾瀬志希という人間を追いかけているが、当初は彼女に関して言及するたびに「綾瀬ェ!!!」とまあ彼女の苗字に全角小文字の母音とエクスクラメーションマークの三連続をくっつけてツイートしていた。訪れていたイベントで、偶然、久しぶりに、待ちに待った彼女を目視した瞬間のインプレッションをそのまま文字に起こしたものである。

 

 これはいわゆる起源主張そのものだが、はっきり言って自分自身が飽きてしまった、そしてちょっと語調が強いのもあって気が乗らなくなった、何より百瀬怜にまで意図せぬ波及があったのである時期から自重するようになった。マジでごめん。

 

 というか、他のメンバーにまで握手やらなんやらで「綾瀬ェは~~」みたいな感じで話を切り出されるようになると純粋に紛らわしいのである。誰だそれは。当の綾瀬まで「綾瀬ェは~~」と言い出すのだからいよいよ収拾がつかない。別にそんなことで認知されても嬉しくない。

 

 今もそれに代わる綾瀬志希の呼び方を模索しているが、「ちきたむ」を経て結局綾瀬に至っているので成長が見られない。志希ちゃんは論外で。

 

 あと個人的流行としては「俺が~~を支えなきゃ…」という勘違いオタク特有の妄言、そして綾瀬志希の写真のポーズのレパートリーの少なさ(結構な頻度で自身の顔の輪郭を隠すように手で頬を覆っていた)を揶揄して「俺が綾瀬のほっぺを支えなきゃ…」というのもあったのだが、あまりにも綾瀬が「俺がほっぺを支えなきゃ…」を言わざるを得ない写真を連投するものだから私信の様に感じるという逆転現象が発生するなどした。これもある時期に流石にくどいな…と自覚して放棄。最近になって一回蒸し返したら本人がもう一度それをやってくれたのでもう満足した。

 

 最近と言えば後方腕組彼氏面ごっこもやった。これも既に飽きている。かといって最前列を張るようなオタクでもないのでポジショニングが決まらずフラフラしている。次は何をロールすればいいのか模索している最中だ。

 

 #CYNHN不適正体重部 というタグを作ってハイカロリーな食べ物の画像をアップするやつもやっていたが、これは元々個人的過ぎるお遊びだったので微妙に人口が増えた段階で放り投げた。そんなマジになって固執するものでもない。

 

 別にこれらの何かがやり続ける価値のない程度のキャラクター付けだったとは思っていない。継続は力とも言うし、言い続けていればそれなりに波及もあっただろう。が、普通にくどいとは思う。今なお個人的に続いているのは#綾瀬志希裸眼部 なるタグくらいだが、そもそもこれも部員がいないから適当にやっているだけであって、めっちゃ人が使い出したら起源主張することもなくブン投げる気がする。

 

 自分で言うのもアレだが、ここまで特定のムーヴメントに対して拘泥せずにサクサクと別の何かを探そうとするのも珍しい気はする。単純に「認知目的」だと思われたくないのもあるかもしれない。どれか特定の要素を排除したことで認識できなくなるような人間はその程度の面白みしかない、というのもあるし、何よりその手のレッテル貼りや圧みたいなものにうんざりしているのもある。

 

 あまり一つのことに固執する人間ははたから見ていて鬱陶しいし、「それ」しかない人間のように見える、という風に考えているので、マンネリ化を忌避しているのである。「MUJIDASH」は「MUJIDASH」であり、複数の要素を兼ねて保持してこそいるものの、その要素のどれか一つ、それも功績とも業績とも言えないような薄っぺらいレッテルを「これと言えばMUJIDASH」と誇示するような浅い人間になりたくないのである。

 

 故にパッと見飽き性にも見えるペースで要素を封印する。

 

 きっと近いうちに文字書きとしてのキャラクター性も捨てるだろう。江ノ島盾子並みの飽き性だと思ってもらって構わない。

 

 しかし、能力とも関係ないような浅い外付けの流行性アイデンティティ誤認障害ではなく、才覚や努力を誇れるようになったら?と常日頃から思う。努力や研鑽を続け、そして結果を誇示できれば、きっとそれを経た人間は空虚ではない。マウントと認識されても言い負かせるほどの筋の通ったアイデンティティである。

 

 さしあたり、薄っぺらいアイデンティティも、ある程度育てれば他の要素の経路として成立すると思いつつ、しっちゃかめっちゃかな量の物事に手を出しては途中で放棄する。そんな言ってしまえば中学生時分と同じ真似を、中学生時分の心持とはまた違った理由で、今日もワンパターンオタクに冷笑を浴びせつつ敢行しているのである。

 

 ところで長文にオチを付けなきゃ、という強迫観念じみた思いはアイデンティティになりますかね?

 

 俺が長文のバランスを支えなきゃ…。