無地の汚れ

雉も鳴かずば撃たれまい。

ガラルビギニング瞬間300位台構築

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いえーい…?

 

今回は初の剣盾公式大会「ガラルビギニング」の構築紹介ですが、まず最初にお詫び。

 

瞬間300位台という名目なのにその瞬間のスクショがないです(は???)

 

厳密に言うとそのスクショを保存していたSDカードを紛失したという話なのですが、弁明を重ねるほど信憑性が薄れるのでまあ参考記録ということにしておいてください…。

 

ちなみに勝率は7割強。最高レートは1705でした。調子に乗って連戦してめっちゃ落とした結果が一枚目の画像、つまり最終順位ですね。アホかと。

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こんな感じのPTで潜っていましたが、これは大会終了後に大会中の反省を踏まえて一部技構成や個体そのものを変えたものとなっています。大会終了後に色ロトムが出たのでそいつに差し替えました。努力値振りとかは大会中のものと同一なので使ってみてね。以下解説。

・構築理念

ガラルビギニングはキョダイマックスポケモンが使える大会ではあるが「元のダイマックス技より強いと思えるキョダイマックス技が使える」めぼしいポケモンラプラス程度しか見当たらず、今回はキョダイマックスを採用せず、ランクバトルで使い慣れている構築に近いもので参加することを決めた。

 

現環境ではとりあえずドラパルト、ミミッキュバンギラス、そしてダイジェットを覚える飛行タイプのポケモンが強力で、対策必須であるということを念頭に構築開始。

 

使える技範囲やダイマックス技にした時のバフ、特性が環境にいる上記のポケモンにタイプ相性上強く、襷やばけのかわを貫通する技も持ちスイープ性能の高いスカーフマンムーに早いうちにDM(ダイマックス)を切り、AやB、Dにバフをかけてから突如として加速し奇襲をかける「積みスカーフマンムー」という戦術を軸に据えた。

 

そのマンムーが勝てない「DMをベースにしたタイプ相性すら超越するゴリ押しエース」を無力化、あるいは受けきることができる耐性を持つポケモンで周りを固め、スカーフマンムーをDMを切らずに運用したい時のために、特殊アタッカーのDMエースとしてトゲキッスを採用。

 

あとはおまもりにミミッキュを入れて完成。

・個体解説

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ボルトチェンジハイドロポンプ/トリック/おにび

HB厚めの水ロトム(スクショではDMレベル0ですがレンタルパーティはしっかり上げてありますので安心してください)(こいつで一度もDM切らなかったから気付かなかった)(クッション)

 

環境にあまりにも多い先発ダイジェッター(注・ダイジェットでSを上げてぶち抜いてくるエース)と当たり屋(注・DMして耐久を上げ無理矢理弱点保険を適応させる犯罪者)の対策を考えた結果至った、自慢の耐久調整水ロトム。大会中愛用していたご褒美か、大会終了後に色違いが孵化した。

 

オーロンゲでもいいのでは?という疑問もあるとは思うが、個人的に耐久の高いロトムでの後攻ボルトチェンジというギミックが非常に好きで、何が何でも地面や蓄電以外の相手に対して有利対面を作りたいという感情が爆発した結果生まれた、必ず下からボルトチェンジできる悪魔の洗濯機である。

 

主に先発に起用し、弱点保険を持っていそうな顔のバンギラスやドラパルト、トゲキッスギャラドス等に対してこうこうのしっぽを押し付け無力化するのが仕事。オーロンゲとは違いその性質上必ず相手の攻撃を耐える必要がある為、ダイジェッターや保険詐欺師達の役割破壊技を耐えられるまでHBに厚めに振った。具体的に言うと陽気ASギャラドスのダイソウゲンを確定耐えする。逆に本来相性の上で有利なリザードンには絶対に勝てない。おとなしく後ろのナットレイと交換を繰り返しDMターンを枯らそう。

 

ダイジェッターの大半にタイプが有利なため1ターン無駄にDMターンを使わせることができたり、またエースであるトゲキッスマンムーが呼びやすいダイスチル等の鋼技にそこそこ強いのが偉かった。ただし、鋼技を持っているナットレイドリュウズはもう一方の一致技で洗濯機をグシャグシャの廃品にしてくるので、相手が受け出してきたドリュウズにしっぽを押し付けることができた時以外はトゲキッスに即バックだった。

 

ちなみにSに4だけ振ってあるので、詰めの段階までの攻防で誰かにしっぽを押し付けていれば無振りヒートロトムを上から殴れる。

 

後攻ボルトチェンジ固執した結果、互いに消耗しきった詰めの段階でまだこうこうのしっぽを持っており、一旦トリックしないと本来抜けるはずの相手を抜けないという事態も起こったりしたが、やはりこうこうのしっぽトリックはオーロンゲの印象が強いらしく、環境に良く刺さるメタだったと思う。実際ダイジェッターや詐欺師に対してはイージーウィンを量産していた。

 

あと何気にパーティ全体で重いパルシェンに対して

相手パル からをやぶるでDダウン

ロトム トリックで襷を奪いながらしっぽを押し付ける

ロトム ボルトチェンジでワンパン撃破

という動きを見せたり、ブレードフォルムになったギルガルドを下から倒す、ブラッキーのあくびループをボルトチェンジで有耶無耶にする、ウオノラゴンやパッチラゴンにしっぽトリックし鬼火を入れて完全に機能停止させる等、水・電気という優秀な複合タイプによるこうこうのしっぽトリックだからこその強みというものを感じた自慢の相棒枠と言える。

 

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マジカルシャインエアスラッシュ/げんしのちから/だいもんじ

由緒正しきCSトゲキッス。邪悪なるDMエース。6割の運勝ちを引き寄せる正真正銘の悪魔。

 

悪巧み型も考えたがそれこそ壁オーロンゲでやれという向きもあるし、そもそもダイジェットを積むからにはできれば1ターンの無駄もなく対面性能を上げたい(交換したくない)、一撃必殺や急所を考慮すると試合展開は早い方が良いという気持ちもあり、積んだポケモンの引き際に関するプレイングが甘い自覚もあったので技範囲を広げて居座り、処理能力を上げる方に寄せた。

 

大会中は(見た感じトゲキッスに埋もれている)エースであるスカーフマンムーでの〆を意識して、相手のBを下降させるダイホロウ、つまりシャドーボールを搭載していたが、ダイホロウを撃ちたいドラパルトにはダイフェアリーで十分だし、そもそも「ダイホロウで倒す」のではなく「後ろのマンムーを通す」ことを考えなければいけないということは状況としては大体ミミッキュのばけのかわを剥げていないとかそんな感じなので不要な技だったと判断した。

 

ロトムに対して等倍で入る技くらいの認識でしか運用しないのであれば、襷パルシェンや相手のダイジェッターの処理速度も上がるダイロック(げんしのちから)の方が良いなという結論に至り、現在はシャドーボールを切ってげんしのちからを採用している。たまに素撃ちして†ポケモンを分からせる†ことになる。実質ダイナックルスチルアシッドアースジェット。…アースジェット?

 

ステルスロックやその他のスリップダメージで削れていなければドリュウズのダイスチルや五里霧ヒヒダルマのつららおとしを耐えるくらいの耐久力があり、それありきで相手の攻撃を耐える→弱点保険発動→ダイジェットで上をとる→ダイバーンで処理の流れが非常に多かった。が、それを嫌ってかこうそくスピンで常に上をとってくるドリュウズや、がんせきふうじを連打し起点になるのを防ぐチョッキドリュウズ等もいたので一概に正解やセオリーと言える流れは上に行けば行くほど無くなっていくのかもしれない。

 

DM中にダイバーンを撃つ余裕がなくて晴れを起動出来ず、結果DM終了後の火力が足りず鋼タイプを焼けませんでした、となるのが嫌だったのでかえんほうしゃではなく殺意のだいもんじ採用。結構な数のアーマーガアとナットレイを焼き払ったが、一度も外さなかった上に受けに来た交換先をよく火傷させていたので本当の悪魔だと思う。

 

メインウエポンのマジカルシャインエアスラッシュの説明はするまでもないので割愛。

 

0を1にすることはできずとも30%の勝ち筋を60%にすることはできる。悪魔に魂を売れば。

 

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じしん/アイアンヘッドつららばり/ばかぢから

一応エース、ASスカーフマンムー。チョッキの感覚で特殊を受けて死にがち。

 

DMを切ると技の追加効果はD上昇/B上昇/霰発生/A上昇となるので、対面や後続を考慮しつつ必要なバフを積みながら殴りかかり、DMが切れると突如として高速化して殴りかかる戦車の様なポケモン。元よりそこそこ高い耐久を特性やDMでカバーしている上に一致DM技がさらに特殊耐久に拍車をかける為、DM時の打ち合いのみならずDM終了後の掃討能力も高かった。

 

スカーフでばかぢからに固定されてしまったり半減で受けられてから引きたい時も多々あったが、前述の後攻ボルトチェンジロトムをクッションにして拘り解除を行っていたため特に不自由さは感じなかった。

 

襷ドラパルトを上からのつららばり3発以上、もしくは下からのダイアイスと霰ダメージ込みでワンパンできたり、弱点保険を剥奪されたバンギラスを上からばかぢからで叩き潰したりと、水ロトムやDMトゲキッスが場を荒らし相手の戦術を崩壊させることで、環境を占めるポケモンのほとんどに対して上から強く出ることが出来た。

 

が、やはり火ロトムに対する有効打がなく厳しいという面はあり、ふゆうや飛行タイプの受け出しで透かされがちなじしんをストーンエッジに変えようかどうか未だに悩んでいる。ここは諸説。

 

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パワーウィップ/ジャイロボール/やどりぎのタネ/のろい

テンプレHBナットレイ

 

剣盾環境において「ナットレイではミミッキュのダイホロウを受けきれなくなった(オンオオ)」という話がちょくちょく上がるが、そもそももっと有用なDMエースがいる以上、相手がミミッキュにDMを切るほど追い詰められているならもう大体勝てるだろうという気持ちでB特化にした。
 

当然ながら草弱点を持つ水ロトムと相性補完ができており、かたやぶり地震で洗濯機をスクラップにしようとしてくるドリュウズに対し、安定した物理耐久で受け出しが可能。交代で出てくるドラパルトやバンギラスやどりぎのタネを入れ、水ロトムに交換して炎技を受け、対面のエース、あるいは交換で出てきたドリュウズをトリックで機能停止させるというのはナットレイを選出した場合の王道パターン。つのドリルを怯えながらのサイクルにはなるが。

 

特にナットレイは非常に鈍足であることから基本的に相手の上をとることが出来ないポケモンだが、こうこうのしっぽを押し付けることで相手より早く上からのろいを積み続けるという蛮行が可能で、物理の炎技に頼っている相手はナットレイを突破できないということもしばしば。こうこうのしっぽを押し付けられたポケモンの捨て所を理解していない相手の場合、ナットレイで積んで上からジャイロボールを押しているだけでイージーウィンもあった。のろいによってSが下がっているのに先制で大火力を押し付けられるのは非常に強力だった。今後も似たようなギミックパーティを組む時は一考したい。

 

逆に特殊炎技を使うリザードン、ドラパルト、バンギラストゲキッス、マジカルフレイムを覚えるフェアリー等、いかにもお前を焼き殺すという顔をしているポケモンがいる場合は水ロトムとキレイにサイクルさせる必要があった。消耗した相手はトゲキッスで詰められることが多いのであまり不安な立ち回りではなかった。

 

はたきおとすはサイクルの最中に相手のこうこうのしっぽを落としてゲームを落とすことに直結するので不採用。

 

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あくのはどう/ラスターカノン/みがわり/わるだくみ

剣盾で流行しだしたHSサザンドラ。いわゆる陰キャサイクル破壊型。唯一のNNつきかつダークボール(他のポケモンはポリシーでハイパーボール縛り)個体だが、サザンドラの特徴である「有利不利が極端で、弱い者いじめが得意とすら評されることがある」点から、パワハラ上司こと鬼舞辻無惨の名前を拝借。部下である下弦を殲滅するが如くサニーゴドヒドイデを破壊していった。

 

エースであるマンムートゲキッスが積み技を持たず、受けサイクルに対してDMやアイテムの直線的過ぎる補正では対処しきれないことがあるため、受けサイクルやあくびサイクルに対する回答としてみがわりサザンドラを採用。

 

ミミッキュやドラパルトといったメジャーなゴーストタイプには対面では勝てないが、みがわりを残した状態というのが非常に強力で、特にミミッキュより2だけ速いことが幸いしたシーンは多い。

 

本来不利なフェアリータイプを相手取る時も、相手が交換で出てくることを読めばみがわりからラスターカノン2発程度で対処可能だったのが偉い。技範囲を優先して挑発を切っている為、めいそうしてくる奴だった場合は素直にバック。

 

何気に98というSが剣盾環境では足の速い方で、ダイジェッターではないDMポケモンをみがわりでいなすことができるという点も600族ならではの器用さだったと言える(別にサザンでなくてもできる)

 

あとどう考えてもみがわりサザンドラを突破するためだけにいるようなニンフィアが見えている場合は、相手が受けサイクルでも選出しないという勇気が必要だった。

 

トゲキッス白い悪魔と揶揄する向きもあるが、サザンドラはまさに鬼というか、特殊耐久と再生回復で耐えしのぐ駒でさえ怯み殺すことがあるまさかの伏兵である。怯みに殺されることは大災に遭ったのと同じだと思え。

 

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シャドークロー/じゃれつく/かげうち/つるぎのまい

AS陽気ミミッキュ。テンプレ。おまもり。選出率一割切り。構築の歪み。悪魔や鬼を上回る本物の忌子。産まれてきたことが消えない罪。アマゾン。

 

ランクバトルでなんとなく採用していた結果ミミッキュ対策に出てくるポケモンを狩る戦い方ばかり体得。使う使わないはともかく構築から抜けると相手の選出が歪んでしまい、構築全体の使用感が崩れるという懸念がある為入れっぱなしにしていた。

 

よく言うと選出誘導、悪く言うと置物である。

 

どうせ構築に鎮座させるならでんじはやおにび、挑発等を仕込んでギミックパーティに対策すべきだったと反省している。

 

・基本選出

・ダイジェッターや保険詐欺師がいる相手には水ロトムトゲキッスマンムー

・低速気味の受けサイクルにはサザンドラ+水ロトムナットレイ

・分からん殺ししてきそうな相手にはサザン投げとけ

・ギミック構築は上から怯み殺せ

以上。

 

・完走した感想

今回の大会は初回ということもあり変なギミック構築はないだろうと対策を切り、環境に対するメタに終始したが、正直キョダイマックスラプラスも水ロトムナットレイで雑に突破できてしまったのでこれで正解だったような気もする。

 

強いて言うなら火力や耐久の明確な調整先をほとんど想定していないこと(ダメージ計算を載せていないことがその証左だ)やダメージ計算の感覚がまだつかめていなかったり、覚える技から調べなければならないといった状態が頻発して、読みに必要な時間を消費してしまったことが最終順位に響いたと思っている。

 

とはいえポテンシャルや環境に対する切り込み方は間違っていなかったと思っているのでぜひ使ってみてほしい。

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12/15現在の順位。簡潔に言うとランクバトル総人口の上位5%程度ということなので(滅茶苦茶嬉しい)、使い慣れればまだ上が目指せる構築だと思っている。もうしばらくこの構築やロトムを使ってみたいと思っている。

 

では。